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帰宅困難者とは?

少し古い資料ですが、東京都が平成9年8月に発表した「東京における直下地震の被害想定に関する調査報告書(以下、調査報告書)」によると帰宅困難者の定義は次のようになっています。

「自宅が遠隔なため、帰宅をあきらめる人々や、一旦徒歩で帰宅を開始したものの途中で帰宅が困難となり、保護が必要になる人々」

つまり、大地震等で交通機関がマヒしてしまったときに、今いる場所(職場、学校、買い物先等)が自宅と距離的に離れているなどの理由により、自宅に帰れなくなってしまう人のことです。

調査報告書では、自宅までの距離が10kmを超えると1km増すごとに1割が挫折し、20kmを超える距離では全員が帰り着けないと想定しています。つまり、帰宅途中で帰宅困難者になってしまうということです。

そしてその報告書によると、東京都内の帰宅困難者の数は、マグニチュード7.2の東京都区部直下型地震が起こったと想定した場合※、約371万人とされています。

※地震発生時刻及び気象条件:冬の平日午後6時、晴れ、風速は6m/秒

さぁ、皆さんは大丈夫ですか?

ここで、調査報告書と同じ条件で大地震に遭遇したと仮定し、管理人が帰宅しようとした場合どうなるのか、手元の地図を開きながらシミュレーションしてみました。


管理人帰宅シミュレーション

職場で大地震に遭遇。
職場近くの広域指定避難場所の新宿御苑(東京都新宿区)から、自宅(埼玉県所沢市)へ帰宅する場合の所要時間は?


(前提条件)
 【発生日時】 季節は冬。平日の午後6時
 【天気情報】 晴れ、風速6m/秒
 【地震情報】 東京都区部直下型、マグニチュード7.2
 【自宅距離】 約25km(大きな道路に沿った距離)
 【徒歩速度】 3.8km/h(30代男性の歩く速さ5.4km/hの3割減)


(シミュレーション結果)
 【18:00】 仕事中に大地震発生。広域指定避難場所の新宿御苑へ避難。
 【19:00】 我が家を目指して、新宿御苑を出発。
 【21:05】 青梅街道、荻窪駅付近通過。(距離約 8km、出発から2:05経過)
 【23:15】 所沢街道、田無駅付近通過。(距離約16km、出発から4:15経過)
 【25:35】 所沢街道、所沢駅付近通過。(距離約25km、出発から6:35経過)

※6時間半以上歩き続け、やっと我が家に到着。

シミュレーションしてみると、幸いにも家路までの間には通行不能となりそうな大きな河川や大きなトンネルはないことが判明。
とりあえずはひと安心です。

調査報告書の統計どおりに20km以上の距離は帰宅できないと考えると、自分は田無駅近辺で帰宅困難者となる可能性が高いので、このあたりの広域避難場所はチェックしておいたほうが良さそうです。(苦笑)

次は、このシミュレーション結果を踏まえ、管理人の帰宅中の道のりを想像(妄想?)して、物語風にしてみましたのでお楽しみください。(苦笑)


管理人帰宅シミュレーション

午後7時、命からがら職場から広域避難場所の新宿御苑に移動したときには、すでに日も落ちて、あたりは真っ暗だった。

普段は夜でもあんなに明るかった新宿駅周辺も、電気の供給が止まっている今では、一部に非常用の灯りがポツポツと点いているのみ。寂しいものだ。


少し落ち着きを取り戻したボクは、NTT災害用伝言ダイヤルに無事を伝える伝言を録音した。

伝言を聞いてみたが、家族の伝言は残されていなかった。

とたんに家族の安否が心配になってくる…


幸い、自分は会社から支給されていた緊急避難袋を持っている。その中には懐中電灯もある。わずかだか食料も水もある。

季節は冬。

ここに留まっていたところで、この寒さではろくに眠ることはできないだろう。

ならば体力を消耗する前に、一刻でも早く自宅へ帰ろう!と帰宅を決意して出発した…


大きな道路に沿って歩いて帰ることにする。普段は電車で通勤しているが、何度もクルマで通ったことのある道だ。

でも、いつものような街灯の明かりはない。真っ暗闇だ。

その中で、遠くに赤く光が見える。大規模な火災が発生しているのだろう。


わずかだが月が出ているのは、本当に幸運だった。

周りには、自分と同じように帰宅するのであろう人たちがたくさん歩いている。これも心強い。


しかし、いつもの見慣れた街並みも大きく変わっていた。

普段見慣れている、あの目印となるビルも、普段のままの状態で建っているとは限らない。

何よりも真っ暗で周りも良く見えない。

その上、路上にはガラスやら何やらがたくさん散乱していて、非常に歩きづらい。

帰るべき道、進んでいく方向は分かるだろうか…?


…崩れ落ちている首都高の脇を、なんとか大きな道路に沿って歩いていくと、困ったことに、崩れたビルと高架の瓦礫が積み重なって道路が塞がってしまっている。高さは7、8メートルはありそうだ。

あちらこちらに炎も見える。

乗り越えることを諦めた人たちなのか、辺りは多くの人たちでごった返している。そして先に進めない苛立ちのせいなのか、とても殺伐としている。

果たしてこの雰囲気+暗闇の中、この瓦礫の山を無事に乗り越えて行くことはできるのだろうか…?


…なんとか元気な人たちの後をついて行き、瓦礫の山は乗り越えることができた。

しかし、その際に膝を擦り剥き、足首を痛めてしまった。革靴で長時間歩いてきたために靴擦れも痛む。

だが裸足になることはできない…。


それでも歩く。我が家に帰りたい…その一心で…


あれから一時間歩いてきた…頑張ってきたが、もう歩けない…。

一緒に歩いてきたはずの人たちも、いつも間にか誰もいなくなった。

もうすぐ田無駅付近、時計を見ると23時。


心身ともに疲れ果て、それでもわずかな気力だけでとぼとぼと歩いていると、何かにつまづいて転んでしまう。


見ると不幸にして亡くなった方の血だらけの遺体がっ…
それを見たボクは、ここで気力もアウト!!
帰宅困難者となってしまいました…


(おわり)

管理人の場合、職場近くの広域避難場所から自宅間の距離は道路に沿って測った距離でおよそ25Kmです。見事に帰宅困難者となってしまいました。


街灯もキチンと点いていて、自販機やコンビニでひと休みできる…といった通常の状態ならまだしも、 電気も水道も止まり、店も閉まり、瓦礫やらガラスやらで平坦ではない道を延々と歩いていくような被災直後の状態では、正直私には、家まで辿り着ける自信がありません。

また、上の想像も悲観的に書いたつもりでしたが、読み返してみると十分起こり得る光景ですよね。いや、むしろ甘すぎますね。

それでも、実際に職場から自宅までの距離と時間を計算したり、その道のりを想像したりすることで、帰宅には想像していたよりも時間がかかりそうなことや、 徒歩の場合の標準的な時間が分かったこと、夜出歩くのは懐中電灯が必需品で、かつ予備電池を用意しておかなくては自宅到着までもたないことなどが分かり、 帰宅するのか待機するのか、がんばって先に進むのか無理せず休憩するのかといった判断ができるようになりました。

これで、帰宅するにしてもペースを考えながら歩くことができそうです。

あらかじめ、徒歩で自宅に向かう場合の最適な帰宅ルートと距離を調べておくことはとても重要だと実感しました。
皆さんもこれを機会にぜひ一度、地図を目の前に、実際に帰宅している自分の姿を想像してみてください。

また実際には、道路や道路沿いの建物の崩壊、火災等、被害の状況によっては付近の道路が通行制限されて、最悪では通行不能となる可能性もあります。

途中に大きな橋やトンネルを通る場合は、そこが通行不能になってしまうとかなり厳しいことになると思います。

それらを踏まえ、帰宅ルートも何パターンか考えておく必要があるでしょう。

雑知識1.東京都の提唱する帰宅困難者心得十カ条

東京都災害情報より。

外出中に地震が起きてもあわてないように、次のようなことを心がけましょう。


 1.あわてず騒がず、状況確認
 2.携帯ラジオをポケットに
 3.つくっておこう帰宅地図
 4.ロッカー開けたらスニーカー(防災グッズ)
 5.机の中にチョコやキャラメル(簡易食料)
 6.事前に家族で話し合い(連絡手段、集合場所)
 7.安否確認、ボイスメールや遠くの親戚(NTT災害用伝言ダイヤル)
 8.歩いて帰る訓練を
 9.季節に応じた冷暖準備(携帯カイロやタオルなど)
10.声を掛け合い、助け合おう

雑知識2.帰宅行動における男女の違い

男性従業者は自宅周辺の安全情報が入手できなく、同居家族に低年齢の子供がいる場合には帰宅行動をおこす傾向が強くなり、 女性従業者の場合には、自宅周辺の安全情報が得られると帰宅行動をとる傾向が強まるということが別のホームページに書かれていました。


もちろん、全ての人には当てはまらないと思いますが、このような傾向があるということはとても興味深いですね。

雑知識3.デマやパニックに巻き込まれないようにしましょう

鉄道の復旧を待つ人たちや、線路沿いを歩いて帰る人たちが立ち寄ることが多いこともあり、駅には大勢の人が集まってくると予想されます。

こういう大勢の人が集まるところでは、つまらないデマが流れたり、何かの拍子でパニックになり、大混乱が起きることがあります。

駅などの多くの人たちが集まるところでは、そのような混乱に巻き込まれないように特に注意することが必要です。


また、治安が確保されるまでの間は、特に女性やお年寄りは一人で行動しないようにしましょう。

火事場泥棒のような悪さをするヤツがいるかも知れませんから…

(2005/03/27新規作成・随時更新)

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